傷つきについて

Eメール 印刷 PDF

弊社はガラスコーテイング剤は持論を展開するよりも、コーティング剤開発製造会社の研究員に任せております。
研究員レベルになると理系の大学院を出ており、コーティング店が勝手に膜厚アップを考えたりできるものではありません。
また、小さなお店が硬度が9Hでたというのもありえません。
ちゃんとしたコーティング開発会社は日本塗料検査協会の劣悪な環境の検査の報告書があって、初めて商品化しております。
弊社、委託研究員の話ですと、車の塗装に施工できるガラスコーテイング剤(劣化しない)9Hがあればノーベル賞もんらしいです。
硬度9Hを完成させた人は一人見つけましたW
今年か来年のノーベル授賞式が楽しみですW

下記の画像はNS‐ONEガラスコーティングの日本塗料協会の報告書になります。



弊社では難しい施工や御客様の質問事項などは3社の研究員から相談を受けております。
これはどうなの?っていう質問にはお問い合わせください。

下記は弊社、取扱い研究員の「傷について」の文章です。

近頃、傷がつきにくい物や、コーティングに関する話題が増えているように感じませんか?

ひとくちに「傷がつきにくい」と言っても、傷つきにくさを実現する方法として、様々な取り組みがあるように思いますので、少し触れてみたいと思います。

耐傷性(傷のつきにくさ)を高める方法として、一般的には下記のように3つの方法が考えられているように思います。

1.組織が破壊されにくいように硬くする
例)
車のガラスコーティング
iPhoneのゴリラガラス(将来サファイアガラス?)
2.組織が破壊されにくいようにしなやかにする
例)
トヨタ:セルフリストアリングコート
日産:スクラッチシールド
:ポリロタキサン
BMW:BMW自己修復性耐すり傷塗装
3.組織が破壊されても形状を回復する
これから実用化が期待される新しい取り組み



1.硬くする

組織が破壊されにくいように硬くする硬化型コーティングの多くはこのタイプの取り組みをしています。
 

コーティングのほかにも身近な例としては、アップル社iPhoneなどの液晶画面「ゴリラガラス」などにもありますように、表面を硬くして、できるだけ傷つきにくくするという考え方です。

ただこの場合も、ただ硬いだけでは脆くなるので、むやみに硬いのは意味がなく、しなやかな柔軟性とのバランスを保つことが重要です。

その例として、最新型iPhone6の開発・製品化当時の、興味深いエピソードがありますのでご紹介します。

iPhone6よりも前の機種の液晶画面には、ガラス製品世界最大手企業である米国コーニング社が開発した「ゴリラガラス」を採用していました(結局、iPhone6シリーズの液晶画面は、ゴリラガラスを採用)。

ゴリラガラスは、非晶質ガラス(結晶ではないガラス)の特徴を活かして、硬く傷つきを防止することはもちろんのこと、スマートフォンとしての使用を考慮し、ズボンの尻ポケットに入れて、筐体のたわみが発生しても割れにくいようなしなやかさを併せ持っています。

iPhone6の開発段階においては、「サファイアガラス」が採用されるのではないかと話題になりました。アップル社はゴリラガラスよりも硬いと言われている、サファイアガラスが傷つきにくいことや、おそらく名前イメージが高級そうなので、スマホを売り込みやすいと考えて、米国GTアドバンスト・テクノロジー社(以下、GTアドバンスト)と提携してサファイアガラス開発に着手しました。

ところがサファイアガラスは、昨年秋に発売されたiPhone6の液晶画面には採用されず、直径1~2cm程度のホームボタン兼用の指紋センサ「Touch ID」カバーガラスへの採用に留まっているようです。

メインの液晶ディスプレイ・カバーガラスとして採用されなかった理由として下記のような憶測があるようです。

  • 強度あるいは硬度などの性能の問題。
  • 製造コストの問題。
  • 製造供給の問題。


iPhone6発売直後の昨年10月、アップルへのサファイアガラス・サプライヤーであるGTアドバンストが、破産法適用を申請したとのニュース記事がありました。

日経コンピュータ記事
http://itpro.nikkeibp.co.jp/atcl/news/14/100701244/


この通称サファイアガラスは、合成サファイアの一種であり、「酸化アルミニウム:Al2O3」を人工的に結晶化したもの=コランダムです。

コランダムの硬度は、下記のようにダイヤモンドに次ぐ硬さを持っています。

  • 結晶:ダイヤモンド:モース硬度10
  • 結晶:コランダム:モース硬度9
    (別名:サファイアガラスなど)
  • 結晶:ガラス:モース硬度7
    (別名:水晶、クリスタル、クォーツなど)
  • 非晶質:ガラス:モース硬度5前後
    (ガラスコーティングや窓ガラス、ガラスコップなどは、鉛筆硬度9H程度以下)


アップルとGTアドバンストの取り組みのように、資金の潤沢な最新技術・設備の整ったハイテク工場においても、結晶ガラス(サファイアガラス)の製造は、品質やコストなど各種条件のハードルが高く、商品化することは難しいようです。


 

2.しなやかにする

組織が破壊されにくいようにしなやかにする。
しなやかにすることで傷つきにくくする取り組みとしては、トヨタさんの「セルフリストアリングコート」や、日産さんの「スクラッチシールド」、あるいはBMWさんの「BMW自己修復性耐すり傷塗装」のような、クリア層塗装があります。

各自動車メーカーさんとも「自己修復」と言っているようですが、厳密には自己修復というよりも、塗装にかかる外力をしなやかに分散し変形させるような、「ポリロタキサンによる弾性」(スクラッチシールドの場合)を利用しているようです。

要するに、自動車塗装に要求される硬さ※がありながら、同時に従来の塗装よりもしなやかさを併せ持つことによって、「傷つき」という塗装の組織(結合)が破壊されにくくしようという取り組みです。

※.しなやかであるから柔らかい、というような誤解があるように思われます。トヨタ、日産、BMWのこれらのクリア塗装は、必要な一定の硬さを保ちながら、しなやかさをアップさせたもののように思われます。


余談ですが、このタイプは一旦組織(結合)が破壊されてしまうと、元に戻る能力はないようですから、わたしは自己修復と呼ぶのはちょっと疑問があります。

弊社ガラスコーテイング「
ドゥレッザ ガラスコーティング」が硬く・しなやかにしたのは上記の文章によるところです。

仕事なくても古い整備手帳は禁物です。