100万を握り締め天涯孤独に・・・・

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こんにちわ。さて、先日の続きを書かせて頂きます。拘束されている環境から開放され、 本当に当たり前のことが どれだけありがたいのかを身をもって知ることができました。 普段、当たり前と思っていることが 本当は凄く大切なことだったりするものですね。   その大切さが当たり前になり、もっともっと何かを求めてしまう。 ホント、人間って欲張りですね・・・・   さて、私は少年院を出て数時間後、自宅(養親の家)に着きました。 自宅に着くと、養親がこれからのことで話をしたいという。 私は養親を目の前にして席に着く。 すると、養親は私に100万円を差し出した。 「このお金を持って家を出てほしい・・・・離縁してほしい・・・・」 その一言を養父から告げられた。 離縁!? なぜ・・・・??? 私は養親が言う「離縁」という言葉の意味がわからなかった・・・ でも、声にして養親に聞くことができなかった。 数分間・・・・・・ 沈黙が続いた・・・・・ そして、沈黙を破ったのは、 大きな声で泣き崩れる養母であった。 養父の目には大きな涙が。 養父が席を立ち、用意してあった私の荷物を私の目の前に置いた。 「尚人、元気でな」 「さようなら・・・・」 その言葉を聞かされた私は今までにはない、大きな声で泣いた。 泣き崩れた。 幼い子供のように足をバタバタさせながら・・・ 泣き止んだ私は、家を出なければならない現実を飲み込み、養親を見つめながら 「今までありがとう」 と一言を小さな声でつぶやいた。 そして、100万円と大きなバックを持って家を出た。 外はもうすっかり真っ暗になっていた。私はバスに乗り、繁華街まで出た。 そしてその日は繁華街を一晩中、ただ、歩き続けた・・・・ 翌日、私は不動産屋に行きここで現実を目の当たりにする。 部屋を借りるのに保証人が必要なのだ(汗) 結局、私には保証人がいないため部屋を借りることができず、 その後、駅や公園で生活することになる。 私は将来の自分のことを何も考えずに、 ただひたすら養親を毎日恨んだ。 そして、ある日疲れきった私は 「自分はこの世に必要がない人間なんだ」と思い・・・・