盗んだ包丁が腕をすり抜ける・・・

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おはよう御座います!東京は暑いですね。。。。さて、先日の続きです。養親との離縁・・・・20歳の私にっては凄くショックでした・・・ 私は本当に養母が大好きでしたので。。。。 離縁し、そして行く先もなく、自分自身の歩くべき道を見失い、そして私は”この世に不要な人間だ”って思い込み、自分自身が大嫌いで、そして社会を恨んだ。 あたる場所がないから、今の現実からとにかく逃げ出したいからそれだけが私の頭には過ぎる日々。この世に不要だの、自分自身が大嫌いだのは、所詮、自分自身が作り出しているに過ぎないのに・・・私はある日、公園の便所で自分の左手首を盗んだ包丁で滅多切りにし、風邪薬を大量に飲んだ。 薄れ行く記憶・・・・ 気がつけば私は病院のベッドに横たわっていた。そして目の前には、別れたはずの養母が立っていた。 ごめんね、ごめんね・・・・養母は私に謝り続ける。養母が謝ることではないはずなのに。 私は口から何も言葉が出なかった。ただ、ずっと天井を見つめていることしかできなかった。 そして1時間位だろうか、 何も会話をすることなく時間だけが過ぎていった。 私は養母の目を一度も見ることなく、養母は病室を静かに出て行った。  “ごめんね“  だけを残して・・・・私は7日間ほどして退院した。  退院後も行く当てもなく、また、繁華街へ向かうしかなかった。自分の居場所を探して。私の脳裏にはいつまでも養母の泣き顔だけが強く焼きついていた。あれだけ恨んでいたにも拘らず日が経つにつれ、 いつしかもう一度養母に会いたい、会って謝りたいと私は思うようになっていった。 でも、それは叶うはずもない・・・ そう勝手に決め付けて、 私は左腕に大きな傷跡と、これからの自分の人生に不安を抱え、 ただ途方もなく以前のように駅や公園で毎日を過ごすしかなかった。。。   自分の人生なのに・・・・   自分の人生は自分で切り開くしかないのに・・・