おりがみ姫~母と娘の童話~

2010年 12月 02日(木曜日) 00:30

村の人たちが女の子をおりがみ姫と呼ぶようになったのは、もうひとつ、わけがありました。おりがみ姫がつくったおりがみにふっと息を吹きかけると、ほんとうに命がやどり、生きものになるといううわさを耳にしていたからです。
この不思議な力は、お母様とおりがみ姫と、少年だけの秘密でした。しかしあるとき、おりがみ姫がおった鶴にふっと息を吹きかけると、ほんとうの鶴になって羽ばたき、おりがみ姫の家のワラぶき屋根を三回くるっとまわって、山のかなたへ飛びたっていくところを村の子どもの一人が見てしまったのです。
ある子どもは、蓮の花が咲く池で、おりがみ姫がおりあげた赤いコイを池に浮かべると、スイーッと泳いでいくところを見かけました

登録者:marugari

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