【新型コロナ逆恨み20代男性の暴行事件、逮捕をしなかった韓国警察に疑いの声】

2020年 7月 23日(木曜日) 15:05

2月23日、今年大学を卒業した26歳男性(以下A氏)が凶器を所持し、宗教施設に不法侵入し管理人を暴行するという犯行に及んだ。7月21日、警察・裁判所・警察情報提供者によると、A氏は200万ウォンの罰金を裁判所より課せられたことがわかった。犯行の動機は大学の卒業式と就職が出来ず、その原因はコロナウイルスを蔓延させた新天地教会のせいだという考えにより、同団体の代表を問い詰めるためだったという。

A氏は、インターネット検索を通じて、新天地教会の代表の故郷である慶尚北道清道に位置する’新天地施設(マンナムの憩いの場)’を突き止め、全身黒づくめの服装で、凶器を持ち、鉄製垣根を越えて庭に不法侵入した。この様子を防犯カメラで確認した管理人キム氏は警察に通報し、警察を待つ間、A氏と対峙した。キム氏を見たA氏は「イXX(新天地教会の代表)2階にいるんだろう?」と聞き、キム氏は「中にいない」と答えた。逃げようとしたA氏をつかみ、揉み合う中で、A氏はキム氏の首を腕で圧迫して締めつけた。
現場に到着した警察は、A氏に身分を確認すると、A氏は事前に近隣住宅から盗んでおいた医療保険証を提示し、警察がA氏に連絡先と自宅住所を確認すると、慌てだしたことから、A氏が盗んだ医療保険証で身分を偽装しようとしたことが判明した。その後、警察はA氏が行なった不法侵入と管理人キム氏への暴行、凶器所持の事実などを確認しながらも、身分確認のみでA氏を連行せず、解放した。

その後、該当事件を取り調べた清道警察は詳細調査したのち、6月8日、大邱地検に事件を引き渡した。続いて、大邱地検は、同月17日、A氏に住居侵入、暴行容疑を適用し、罰金200万ウォンとする略式命令を大邱地方裁判所に請求し、裁判所はこれを確定した。

新天地側は「捜査機関は暴行した犯罪の事実だけを認め、被告人を略式起訴した状況」とし、「新天地教会の代表に危害を加える目的で凶器を所持し、不法侵入したことは重大な犯罪であるにも関わらず、警察はこの事実については認めていなかった」と主張した。
これに関して、警察関係者は「本事件で容疑者が凶器を所持し現場で暴行したという事実は全くなかった」とした。さらに「周りの状況を確認し、逮捕する状況下でもなかった。警察の調査で容疑者は普通の人には見えなかった上、容疑者の父親もこの子はちょっと足りない(判断能力が欠けている)と言っていた」と回答し、A氏の犯罪の目的が新天地教会の代表に危害を加えるためだったとする新天地側の主張を否認した。

取材人は、13日A氏に関する情報を近隣住民に取材して回った中で、アンドンにあるA氏の自宅を突き止めた。だが、A氏に取材するもA氏の父親による取材拒否にあい、なぜ犯行を計画したかについて回答を得ることはできなかった。犯行に及ぶ動機など特別な事実は確認できなかったものの、A氏がクリスチャンではないこと、そして、このような暴行以後も近所の郵便局で民間警察として警護関連の仕事をしていることが確認できた。

ドングク大学のキム・サンギョム法学科教授は「不審者が凶器を所持して施設に不法侵入した上、管理人の首を締めたことは、”強盗未遂”事件と扱われるべきである。なぜ、警察はその場で容疑者を逮捕しなかったのか理解ができない。このような場合は必ず逮捕して捜査を進めるべきだ」と話している。

出典:http://www.newscj.com/news/articleView.html?idxno=760576

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