[強制改宗の被害者・家族の訴え]"改宗牧師に騙され、急変した夫と人権侵害"

2020年 7月 30日(木曜日) 19:30

「強制改宗」という耳慣れない単語が、初めて韓国で社会問題となったのは、ジン・ヨンシク牧師が改宗を目的としチョン・ベクヒャン氏を精神病院に監禁した事件(2008年)の裁判が終わってからのことだ。当時、韓国基督教総連合会(韓基総)所属の牧師らが直接「異端者」のもとを訪れて強制改宗を進めていた。現在は信者の家族の不安と恐怖をあおることで、強制的に改宗させることが家族を生かすことと信じ込ませ、金を巻き上げ、拉致監禁を実行させるという手法に変わっている。21世紀ともなる時代に、このようなことが、宗教の自由が認められているはずの大韓民国で、いまなお、堂々と行なわれている。

以下は、強制改宗によって人権が侵害されて、訴える先もなく抑圧された被害者であるイム・ジヨン(仮名、江原道東海市)さんの訴えだ。

私はこの大韓民国が憲法で国民の宗教と身体の自由を保障する国だと思っていて、強制改宗は、遠い国の人のことだと思っていました。
私は認知症を患っている姑を10年も世話してきたことで、身体と心は疲れ果て、憎しみと恨みで病気になりました。死の恐怖に襲われ、つらく大変な日々でした。そんな折に、夫が宗教を持つことを勧めてくれ、聖書の勉強をするようになりました。神様を知ったことで、私の人生は「絶望」から「希望」に変わり、生きていることに感謝ができるほど考えを変えることができました。私が教会に通うのを見て、夫は「雰囲気が良くなって楽になった」と喜んでいました。

しかし、夫は私がいわゆる韓基総で「異端」と規定される教会に通っているという理由から、強制改宗牧師らと交流を始めました。夫は、強制改宗牧師らの言われるままに、私を脅し、家にお金も入れず、私が自宅に入れないように鍵の暗証番号までも変え、追い出しました。小学生の子供たちは、密かに強制改宗プログラムへ連れて行かれ、母親である私と連絡できない状況に追いやり、子供たちの考えを無理矢理に変えさせました。

それでも私が脅しに屈しないことがわかると、強引にワゴン車で連れ去り、自宅から4時間30分も離れた泰安の小さなペンションに拉致し、監禁しました(2015年1月23日(金)22時30分頃)。私は、眼鏡と財布と携帯電話を奪われ、手は片方に手錠を、もう片方は捕まえられ、両足はガムテープで縛られました。全く抵抗できない状態で、実家の姉と兄と夫に監視されながら、改宗を強要されました。

自分の信仰や価値観を誰かの強要によって変えなければならないことは、大韓民国では有り得ないことです。また、私は、自分の家族が私を拉致して手錠をかけて監禁したという事実が信じられず、ショックです。なによりも胸が痛いのは、家族を心配する夫の心を利用して、強制改宗を実行するよう裏で指示した改宗牧師らの存在です。
改宗牧師らが極度の不安と恐怖心を夫に与えて、「法を犯してでも強制改宗プログラムをすれば、円満になる」という認識を与えたからだと思います。
結局、改宗牧師に騙され失敗した夫は、現行犯で逮捕され、犯罪者の烙印を押されました。このことで、子供たちは父親を怖がり、私自身も人を信頼することができなくなりました。

「愛し許して祝福する」という神様の教えを説くはずである牧師たちが、金儲けのために、家庭を崩壊させ、法を破り、他人の人権を踏みにじっています。大韓民国の憲法は、すべての国民の権益のために、平等に適用される価値ある法です。すべての国民が正しく認識し、安心して自由な時間を過ごし、尊重される社会になるように、彼らの蛮行を容認しないでください。
再び人権が蹂躙されて被害が再発しないよう、このことへの関心とご協力をお願いします。

出典:http://www.newscj.com/news/articleView.html?idxno=762353

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