【新型コロナと韓国宗教界の破滅 国際的な学者がオンラインセミナーで懸念を表明】

2020年 8月 09日(日曜日) 22:01

7月20日、韓国の新しい宗教運動、その政治的、宗教的、社会的側面、および新型コロナ危機中の差別に関するオンラインセミナーがCESNUR、新宗教研究センター、国境なき人権センターの主催で開催された。宗教、国際法、人権の分野で活躍する国際的な学者たちが、「COVID-19と宗教の自由:韓国における新天地のスケープゴート」について議論した。

セミナーでは、韓国で政治的に力を持つ保守派と原理主義のプロテスタント教会が、急成長しているキリスト教系新興宗教「新天地イエス教会」(1984年イ・マンヒ会長によって設立)に対する攻撃を行った事について議論した。

リトアニアの元外交官で、イ会長が代表を務めた国際平和組織「HWPL」の研究の著者でもあるロジータ・ショーリテ氏と、テキサス州ウェーコにあるベイラー大学のアメリカ宗教史の著名な教授であるゴードン・メルトン氏は、危機的な状況下では、強大な敵を持つ少数派がスケープゴートにされやすいことを指摘。メルトン氏は、「カルト(異端)」とは、多数派が嫌う少数派を差別するためによく使われる根拠のないレッテルであると指摘した。

ロンドンを拠点とする弁護士で、欧州宗教自由連盟の会長を務めるアレッサンドロ・アミカレリ氏は、「韓国の政治家の中には、韓国の新型コロナ危機の「原因」として新天地をスケープゴートにしている者もいるが、彼らの本当の目的は、保守的なキリスト教徒の有権者を喜ばせるために教会を閉鎖することだ」と指摘した。

続いて大邱(テグ)での集団感染に際し、新天地が保健当局に協力しなかったという告発を詳細に検討した。彼は「31番目の患者が発生する前に、大邱では中国人観光客がすでにウイルスを拡散していた。新天地の指導者の中には逮捕された者もいるが、彼らに対する犯罪行為の告発は事実に基づかない。困難な状況の中で、彼らは理性的に可能な限り迅速かつ完全に当局に協力した」と述べた。

ドイツ・イエナのフリードリヒ・シラー大学国際法学部教授のシアラン・バーク氏は、韓国が1990年に批准した「市民的及び政治的権利に関する国際規約」に違反していることを指摘。またMERSの経験から韓国ではパンデミック時に政府の臨時措置を認める法律があるが、その規定はどのように適用されるかにより国際法で保証された人権を無視する可能性を指摘した。

韓国の検察は新天地のイ代表を含む指導者を「不正確な信者リストと財産リストを提供した」ことを理由に「コロナ19防疫妨害罪」で拘束した。
新天地関係者は「当局は、新天地に言及する際に「カルト」という言葉を変更するように求めたにも関わらず無視した。自治体が住民に新天地は犯罪者として扱われるべきという考えを植え付けた」と述べている。

歴史的、論理的、人道的に鑑みても疑問の残る韓国政府の判断が、国民のために使われるはずの権力を「私物化」しないことを望む。

出典:https://portalmoznews.com/2020/07/covid-19-and-the-destruction-of-a-religious-movement-in-south-korea-international-scholars-raise-concern-in-a-webinar.html

登録者:kohhiro67

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