[問題分析] “韓国政府 日常通り生活してよいと言った責任を国民に”新天地-サラン第一教会の新型コロナ集団感染に見る

2020年 8月 25日(火曜日) 22:28

[問題分析] “韓国政府 日常通り生活してよいと言った責任を国民に”新天地-サラン第一教会の新型コロナ集団感染に見る

サラン第一教会で発生した新型コロナの感染者が600人を超えた。防疫当局は去る2~3月の新天地大邱(テグ)教会の時より、さらに大きい危機とみて緊迫している。時期や状況は違うが、新天地教会や今回のサラン第一教会から感染が確認されたことには、文在寅(ムン・ジェイン)大統領と韓国政府が「経済活動を推奨した」という共通点がある。国民に日常通り生活してよいと促しておいて、大規模な新型コロナ感染者が発生すると、すぐに政府は、何も間違っていないという態度で、責任転嫁の対象探しに躍起になる。

2月12日、文大統領は、南大門(ナムデムン)市場を訪れ、「経済活動のために日常通り生活してもよい」と発言した。 続いて、31番目の感染者が出た2月18日朝にも大統領府閣議会議の席で「日常生活に復帰するように」と発言している。

「日常生活を送れ」という大統領の言葉を信じて、日常的な礼拝をしていただけだったが、2月18日以後、新天地大邱教会では感染者が相次いだ。 新天地教会は瞬く間に「コロナ震源地」という濡れ衣を着せられ、現在も「コロナ犯罪者」という扱いを受けている。

今回のサラン第一教会から新型コロナ感染が起こる直前も文大統領は「経済活動を推奨」していた。 先月21日、文大統領は「コロナ事態によるソーシャルディスタンスを保つことに疲れた国民を少しでも慰労したい」と8月17日を臨時公休日と決めた。

おかげで光復節である8月15日から8月17日まで3日間のゴールデンウィークとなった。韓国政府は消費回復のため、外食割引と旅行・宿泊費の支援も打ち出した。一方で「コロナがまた流行する兆しを見せているのに旅行を奨励するのか」という批判もあったが、積極的な消費が推奨されたため、大きく意に介されることはなかった。

ところが、8月15日、ソウル市の光化門(クァンファムン)周辺での集会をきっかけに、サラン第一教会から集団感染が発生し、サラン第一教会と無関係な感染者も全国で続出し、第一波よりも深刻な「第二波大流行」の兆しが見えている。

2月18日以後、新天地大邱教会の新型コロナ感染者が急増すると、2月21日、文大統領は「新天地を徹底的に調査せよ」という特別措置を下した。その後、政府関係者とメディアは、こぞって新天地に対して猛非難を浴びせた。

しかし、専門家である医者協会は違った。「『感染症の責任は国家にある』と武漢で発源した新型コロナを遮断するために、中国人の入国禁止を継続的に要求したが、無視し、集団感染が起こるとその全てを国民のせいにした」と政府を批判した。

韓国政府は、新型コロナ発生から6ヶ月を過ぎてやっと「コロナは中国から入って来た」という事実を認めたが、感染源を事前に遮断しなかったことに対しては、依然として「問題なかった」という立場を取っている。

8月15日の集会の参加者から大規模な集団感染が起こると、文大統領は16日、一部の教会を中心に新型コロナ感染者が急増したことについて「深刻な状況」と言い、「国家防疫システムに対する明白な挑戦であり、国民の生命を脅かす許すことができない行為」と強く批判した。

光復節の集会は、ソウル市の集会禁止命令で大部分が統制されたが、前日の裁判所の執行停止決定で、鍾路区東和(チョンノグ・トンファ)免税店前と中区乙支路(チュング・ウルチロ)入口駅など2ヶ所では開催が可能となり、約2万人もの人が集まった。裁判所が集会場所を一部容認したことも新型コロナの拡散の理由となった。 8月14日に京畿道(キョンギド)の第一教会で70人余りの感染者が発生したことを始めとし、首都圏の教会から集団感染の危険が高まっている状況だったにもかかわらず、積極的な措置が行われなかったのである。

しかし、サラン第一教会から感染者が確認された後、経済活動を勧奨したことが妥当だったのか、教会での感染に対する緩い措置が火種となったのではないかなど、政府自ら防疫態度を振り返る姿は全く見受けられなかった。国民を犠牲にする韓国政府の姿は、新天地教会の時もサラン第一教会の時も大差がない。

与党は事態が大きくなると野党に向けて、光復節の集会開催に対する責任を追及した。太極旗集会の関係者が多く参加したという理由からだ。しかし、野党はサラン第一教会側とは無関係だとしており、「政治的に利用するな」という立場でいる。

黄泰淳(ファン・テスン)政治評論家は19日、天地日報との通話で「責任転嫁をする典型的なごまかし」と指摘した。
また、「8月17日を臨時祝日に指定して、割引クーポンを出すなど、積極的に外出するよう推奨したのは政府である。このように新型コロナが流行しているなかで、魔女狩りをしている場合ではなく、自分たちの政策の失敗を素直に反省して、今後予想される第二波大流行に備え、事実に基づいて真理を探究する姿勢を持たなければならない」と主張した。

出典:http://www.newscj.com/news/articleView.html?idxno=770155

登録者:kohhiro67

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