【インタビュー】韓国:保健専門家教授が語るー新天地とサラン第一教会の集団感染後の違い

2020年 8月 28日(金曜日) 22:38

【保健専門家インタビュー】クォン·イスン教授「当局に協力した新天地の時とは違い、 『社会的距離』を2段階から3段階に格上げする時」

「(新天地教会集団感染当時の)3月には新型コロナウイルス感染症の憂慮に対し、防疫当局と発生集団(新天地教会)間に協力体制が形成されており、お互いの協力の中で(感染疑い者に対して)素早い検査を行うことができました。 しかし、最近の事例はそうではありません」

世界保健機関(WHO)が発表する感染病最高警告等級「パンデミック」の状況を招くほど、全世界を巻き込んで拡散している新型コロナに関連し、国内では今年3月、新天地教会の集団感染や最近発生したサラン第一教会など教会に関連する集団感染がさらに多くの無症状感染者を誘発し、それによって大流行が起こったという観測が提起された。

ソウル市保健協会副会長の権利承(クォン·イスン)カトリック関東(クァンドン)大学校医療経営学科教授は27日、天地日報とのインタビューで「最近発生した教会発の新型コロナ集団感染事態は明らかに多くの'無症状感染者'を生んだだろう。彼らの自発的な検査がいつにも増して急がれる」と主張した。 クォン教授は「サラン第一教会を中心にした新型コロナ集団感染が3月よりさらに懸念されるのは、彼らが検査を要求する防疫当局に反感を持っているという点である」と付け加えた。

さらに彼は、「宗教を持っているからといって感染を避けることができるわけではない。 新型コロナは誰でも感染する可能性がある。(教会のように)多くの人が密集している空間では感染の危険性が高い。 こうした点で(感染の疑いがある人に対する)検査は非常に重要で緊急な事案だ」と明らかにした。


◆「飛沫感染、極度に危険」

クォン教授の説明によると、人を含む哺乳動物は体から「滲出性分泌物」を排出する。 代表的なのがくしゃみ、鼻水などだ。 このうちの一つが「飛沫」と呼ばれる小さな水滴だが、 問題は、この飛沫が空気中に漂うということだ。 特に、人が対面に相手を置いて話す時は、感染の危険性が極度に高まる。

クォン教授は、「飛沫は鼻や口だけでなく耳や目を通じても私たちの体の中に入ることができる。そのため、多くの人が密集している空間では当然感染力が強くなるしかない」と強調した。

さらに、「防疫当局が言ったように、もはや人類は新型コロナ以前の時代に戻ることができなくなった。一つの料理を一皿で数人が分け合ったりコップを回すなど、これまでの私たちの誤った習慣を改め、手洗いなど個人衛生管理を徹底的に行わなければならない」と述べた。

また、首都圏から非首都圏に至るまで新型コロナが全国的に拡散している最近の状況について、「『社会的距離』を2段階から3段階に格上げする時が来たと思う」と明らかにした。

「多くの専門家が防疫を選ぶか、経済を選ぶかで悩んでいるが、現在国内新型コロナ禍は臨界値に近づいている。(経済を考えれば)苦しいが、長期的な目を持って深く考えてみると、今は距離を置く段階を上げるのが理にかなっている」と述べた。

クォン教授は、この2週間で無症状感染者が約500人以上発生したことについては「長期間新型コロナ禍が続き、疲労度が累積した結果だ」と分析した。

彼は「自分と他人を配慮してマスクを着用しようとする韓国人が持った共同体意識は他の国では見られない」と評価しながらも、「しかし新型コロナの長期化で疲労度がとても累積した」と説明した。

そして、「政府が新型コロナ感染拡散を防ぐために共同体意識にだけ頼ることができる状況ではない。政府は国民に協力を求めながら、ハンティング屋台(相席居酒屋)やクラブ、カラオケなどハイリスクな施設の運営中断などの措置を引き続き取るべきだ」と強調した。

続いてクォン教授は「米国が世界最高の医療技術を保有しているならば、韓国には世界的水準の保健医療システムがある」と述べ、新型コロナ確定患者が急増したことによる病床不足問題については、以前に構築された公衆保健医療システムを積極的に活用すべきだという意見も提示した。

彼は「私たちはドイツやスウェーデンが新型コロナによって医療システムが崩壊することを見たことがある。現在、国内に200~300人台の確定者発生が続き、病床占有率が高くなっている。 保健所、保健医療院、社会福祉施設などを活用する案を積極的に考慮しなければならない」と述べた。


◆「完治者の持続的な管理が必要」

同氏は最近新型コロナの完治者たちが深刻な後遺症を患っているという報道については、新型コロナの特徴を説明し、「何らかの疫学的変異があるかもしれないので、完治者でも医療体系とつながるようにし、観察群として持続的な管理が必要だ」と述べた。

クォン教授は「多くの碩学(せきがく)らの研究によると、新型コロナは呼吸器の疾患であるにもかかわらず、私たちの体の隅々で問題を起こす可能性があり、しかも、何度も変異を起こすので、現代科学としては近寄りがたい未知の領域に相当する」と説明した。

さらに、「香港では完治していた人が再び新型コロナに感染する事例も出ている。政府は新型コロナ患者たちが完治判定を受けたと言って病院から出して終わらせるのではなく、これらを『観察群』とし持続的に管理しなければならない」と明らかにした。

一方、クォン教授は新型コロナが風邪のようにワクチンはないが、常に私たちの周辺に存在するウイルスになる可能性を示し、「新型コロナの状況もいつかは終息を迎えるだろうが、完全な終息というよりは風邪と同じ意味の終息になると思う」と述べた。

出典:http://www.newscj.com/news/articleView.html?idxno=773143

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登録者:shinchonji1984

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