イ・マンヒ総会長の保釈、法治国家で悩む事なのか

2020年 10月 02日(金曜日) 22:59

[天地日報=ホン・スヨン記者] 人権概念が未開だった朝鮮時代にも70歳以上の老人は殺人罪などの特別な場合でなければ、原則的に拘束されなかった。高齢者が劣悪な収監生活に耐えられず命を落とす恐れがあったためである。しかし、21世紀の大韓民国で90歳の老人を「コロナ防疫妨害」嫌疑で収監させる笑えない事態が起こっている。大統領が人権弁護士出身で、人権をどの時代より強調してきた政府での事である。

新型コロナウィルス感染症(COVID-19)防疫妨害の嫌疑で、去る8月1日に収監されたイ・マンヒ、新天地イエス教証拠幕屋聖殿(新天地)の総会長が28日に保釈を申請した。イ・マンヒ総会長はこの日、過去の腰の手術による激しい腰痛のため、座る事も立つ事もできない苦しみを訴えた。拘置所の生活を少しでも知っている人ならば、若い人でも10時間以上耐えられないところだと言われているその環境が理解できる。持病のある90歳の被疑者の年齢を考慮すれば、苦痛がないわけがない。しかし、この日、検察はどのような証拠隠滅を恐れているのかに対する具体的な説明もなく、「証拠隠滅」を理由に保釈に反対した。

新天地に対する批判が最高潮に達した、去る3月2日、新天地のイ・マンヒ総会長が記者会見を自ら開いた。この日、イ・マンヒ総会長は国民と政府の前で謝罪の土下座をしながら赦しを求めた。そうしながら、政府の防疫指針に積極的に協力する事を何度も強調した。

イ・マンヒ総会長が拘束されたという知らせを聞いた記者らは当時、いくつかの疑問を持った。新天地防疫妨害の核心である名簿漏れの疑いに関して、3月17日、検察のフォレンジックチームが新天地総会のパソコンを徹底的に確認し、「隠した教徒はなかった」と発表した状態であったためである。検察が新天地総会に立ち入った時も、イ・ジェミョン京畿知事が名簿の押収ために新天地を訪れた時も、検察の出入記者らは実は新天地側が激しく抵抗すると予測していた。

しかし、全ての現場記者らも目の当たりにしたように、歴代の検察の家宅捜索の過程の中で、最も静かに行われたのが新天地の家宅捜索であった。新天地側は自ら扉を開き、パソコンのパスワードも解除し、名簿を提供し、一瀉千里に全ての事が行われたのである。それにも関わらず、新天地は追加で、数回に渡って家宅捜索を受け、税務監査まで受けた。宗教団体がこのように家宅捜索を受ける事は見た事もなく、また、このように政府の要求や検察の調査に協力的な宗教団体も見た事がなかった。

さらに、完治した新天地の大邱教徒1600名余りは、血漿供与に参加し、国民を生かす血漿治療剤の開発にも協力した。血漿供与の知らせを聞いたイ・マンヒ総会長は、信徒らの血漿供与を積極的に奨励し、該当の新天地信徒らは無料で治療を提供した政府に感謝し、交通費等の血漿供与参加者が本来はもらえるはずの支援も受けなかった。

イ・マンヒ総会長は朝鮮戦争の参戦勇士でもある。文在寅大統領は国家の有功者に格別な意を表してきた。90歳の持病のある参戦勇士であり、全世界の平和運動のために献身してきたイ・マンヒ総会長を持続的に拘束するならば、文在寅政府の人権の歩みの一つの汚点として記録されるだろう。国民と政府に謝罪し、防疫に協力する事を指示し、血漿供与を奨励した90歳の参戦勇士であるイ・マンヒ総会長に対する保釈は然るべき事だと見られる。さらに、様々な理由で既得権を気にしているような裁判所に対して、イ総会長の保釈が「法治国家」である大韓民国にとって、本当に悩む事なのかを聞き返したい。

出所:天地日報
http://www.newscj.com/news/articleView.html?idxno=783864

登録者:savingearth

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