2回目のコロナ融資は簡単に借りられない ー 審査が厳しくなります

2020年 11月 20日(金曜日) 09:47

◆「2回目のコロナ融資申請ラッシュ」を来る!
5月25日に緊急事態宣言が解除されましたが、
7月初めからの第2波に続いて、11月に入って
新型コロナウイルスの第3波の影響が、首都圏を
中心に深刻化してきています。

これまでの中小企業の融資動向を振り返ってみると、
まず3月から6月にかけて「第1次コロナ融資申請
ラッシュ」がありました。

この4ヶ月間で、日本政策金融公庫の「コロナ特別貸付
(国民生活事業)」だけでも60万件弱の融資が主に中小企業
に対して行われています。
おそらく、民間金融機関のコロナ関連融資を合わせると、
100万件以上になると思われます。

現在でもコロナの影響から脱しているとはとても言えず、
業績回復や安定経営を実現する環境には戻っていません。
つまり、1回目のコロナ融資を受けた個人事業主・中小企業
の資金が枯渇しつつあるのです。

実は、私は今年の夏から発信しているのですが、「第1次
コロナ融資ラッシュ」から8~10ヶ月経過する2020年12月
から2021年3月にかけて「第2次コロナ融資ラッシュ」が
起きる・・・と考えています。

◆「2回目のコロナ融資」は審査のハードルが高くなる
1回目のコロナ融資については、国からの要請もあって
日本政策金融公庫をはじめとしてどの金融機関も「融資
実行のスピード」を重視していたため、審査がユルく、
甘い査定となっていました。

なぜなら、融資の申請件数に対して審査を行う担当者が
圧倒的に足りなかったため、物理的に満足のいく審査を
することができなかったからです。
その結果、平時であればとても融資を受けることができない
と思われる中小企業でも、このタイミングでは融資を
受けられたのです。

しかし2回目のコロナ融資=追加融資は、1回目に
比べて大幅に審査のハードルが上がり、厳しくなります。
「通常の融資審査」に戻るためです。

例えば、日本政策金融公庫では1回目のコロナ融資の
爆発的な申請に対応するため、本部の人員を支店に回したり、
OBを再雇用したりして現場を強化してきました。
そのため、現場の態勢が1回目のコロナ融資時と比べて、
通常の融資審査が行える態勢が整っているのです。

その結果、2回目のコロナ融資を申し込んだ多くの
中小企業が金融機関から融資を断られるというケースが
続出するだろう・・・というのが私の見立てです。

◆2回目のコロナ融資を成功させるために…
通常、金融機関は「この融資を実行しても返せるかどうか」
という点を重視して融資審査を行います。
これを「返済可能性」と言いますが、ただでさえ1回目の
コロナ融資で借り入れをしているにもかかわらず、時間を
おかずに2回目のコロナ融資分まで上乗せされて借入額は
膨れ上がるばかりです。

その膨れ上がった借入額を返済できるという根拠を示すこと
ができないと、金融機関は2回目の融資を断らずを得ません。

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