スマホの不満、Wi-Fiで一挙解消!

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2011-10-06   スマートフォンを3G回線だけで使っていてはもったいない。自宅や会社にWi-Fi(無線LAN)環境があれば、ネット接続が速くなるだけでなく、写真の印刷もできるようになる。You Tubeなどの動画を快適に視聴したり、通話料を削減したりすることも可能だ。そこで2回にわたって、スマホにおけるWi-Fi活用術を紹介しよう。1回目は迷わずつなげられる接続法だ。 「スマートフォンのネット接続が遅い」「大容量のアプリがダウンロードできない」─。話題のスマートフォンを買ったはいいが、思い通りに使えずイライラしている人も多いのではないだろうか。 そんな人はぜひWi-Fiを使ってほしい。ウェブの表示が一気に高速化して、アプリの入手も自由自在(図1)。さらに、「スマートフォンから写真を印刷する」といった、これまでできなかったことまで実現できる。 Wi-Fiはスマートフォンの標準機能なので、Wi-Fi環境さえ整っていれば、利用するのに追加費用などは一切不要だ。設定を変更して「Wi-Fi」をオンにするだけ。それだけで利用環境が一気に改善するのだから使わない手はない。ここでは、スマートフォンをWi-Fiに接続してより快適にする方法を紹介する。 また、iPadなどの  タブレットpc 価格 もWi-Fiが使える。iPad2の場合は、携帯電話機能(3G)付きのモデルと、Wi-Fiだけのモデルがあり、Wi-Fiモデルのほうが1万円以上安い。自宅や職場にWi-Fi環境があれば、高価な3Gモデルを買わなくて済むうえ、月々の通信料金もかからないのでお薦めだ。 ウェブの表示が2倍以上速いアプリの入手にも必須! まず、スマートフォンでWi-Fiを使うメリットを整理しておこう。最大のメリットは、ウェブ閲覧の高速化だ。実際に、同じウェブサイトを3GとWi-Fiで表示させたところ、Wi-Fi利用時は3Gの半分以下の時間で読み込みが完了した。 iPhoneの活用に必須のアプリのダウンロードにも、Wi-Fiが欠かせない。実は、3Gによる通信では、20MB超のアプリはダウンロードできない。Wi-Fiでダウンロードするか、パソコンに接続してiTunesから入手する必要がある。同様に、iTunesストアで音楽や映像作品を購入する場合も、Wi-Fiが必要だ(図5)。 さらに、Wi-Fiを使えば、ワイヤレスで印刷を実行したり、パソコンにワイヤレスでファイルを転送するといったこともできるようになる。スマートフォンがもっと便利に快適になる。 iPhoneをWi-Fi接続大文字や数字、記号に注意 では、スマートフォンをWi-Fiに接続してみよう。まずはiPhoneからだ(アンドロイド版は次のページ)。 iPhoneは、「AOSS」「WPS」などの自動接続機能が使えないため、基本的に手動での接続となる。基本はパソコンを手動で接続するのと同じなので、接続先のSSIDと暗号キーさえわかっていれば確実に接続できる。 ホーム画面の「設定」アイコンをタップして、設定画面が開いたら「Wi-Fi」を選ぶ。すると「Wi-Fiネットワーク」画面になるので、ここでWi-Fi機能をオンにする。 すると、iPhoneの周辺にある無線LAN親機のSSIDがリスト表示されるので、接続したいSSIDを選択する(図7)。パスワード入力画面になるので、暗号キーをソフトウエアキーボードから入力すれば、接続作業は終了だ。接続に成功すると、接続先表示が「3G」から「Wi-Fi」アイコンに変わる(図9)。 この手順でたいていの場合は問題なく接続できる。接続できない場合は、暗号キーが正しく入力できていないことが多い。 特に注意したいのは、アルファベットの大文字と小文字の打ち間違いや、数字やアンダーバーなどの記号の入力だ(図10)。大文字を入力したい場合は、  rk2818の矢印キーを押す(図11)。数字を入力する場合は、キーボード左下の「。? 123」と書かれたボタンを押して、画面を切り替える。アンダーバーなどの記号を入れたい場合は、「#+ =」ボタンを押して、記号画面を開く(図13)。入力直後の数秒間は、入力した文字を確認できるので、1文字ずつ確かめながら作業していくとよいだろう。 Wi-Fiに一度つながった後は、接続できるSSIDが見つかり次第、自動的に3GからWi-Fiに通信方式が切り替わる。 ただし、1日中屋外に出ているようなときは、Wi-Fi機能をオンにしておく必要はない。機能がオンになっていると、常に接続できるアクセスポイントを探すのでバッテリーを消費する。接続できそうな無線LAN親機が見つかるたびに、接続先の選択画面が表示されるのも煩わしい。こういったケースでは、手動でWi-Fi機能をオフにしておこう。 続いて、アンドロイドOSを搭載したスマートフォンのWi-Fi設定に移ろう。 アンドロイドも基本は同じWPS対応ならさらに簡単 基本はiPhoneと同じで、手動で設定する。ホーム画面の下にある「メニュー」ボタンをタップ。次に「設定」から「無線とネットワーク」を開く(図16)。ここで「Wi-Fi」欄にチェックを入れて、Wi-Fi機能をオンにすれば、利用可能になる。 近くにある無線LAN親機のSSIDが一覧表示されるので、接続したいSSIDを選び、ソフトウエアキーボードを使って暗号キーを入力する。「パスワードを表示」にチェックを入れると、入力したパスワードを確認できる。1文字ずつ確実に入力していけば、接続ミスを減らせる。 なお、NTTドコモの「ギャラクシーS」シリーズなど、一部のアンドロイド端末は、Wi-Fiの自動接続機能「WPS」に対応している(図18)。対応機種なら、図17中央の画面上に、「WPSボタン接続」が表示される。 無線LAN親機がWPSに対応していれば、Wi-Fi接続はとても簡単。親機のWPSボタンを押してから、スマートフォンの図19の「WPSボタン接続」を押すだけだ。これで相互に自動検出して、接続設定が完了する。 スマートフォンを無事Wi-Fiにつなげたら、ユーチューブのような動画配信サービスもストレスなく利用できる(図20)。家庭内LANのNASに保存している動画や音楽、写真なども快適に再生できる。 「日経PC21」2011年10月号より転載 「日経PC21」(2011年11月号)で、もっと詳しくお読みいただけます! 特集「全部わかるWi-Fi」Wi-Fi(無線LAN)を使えば、ネット接続も周辺機器の接続も、すべてケーブルレスで快適です。特集1では、Wi-Fiの導入の基本から、プリンター、HDD、スマホなどさまざまな機器の接続までを一挙に紹介しています。 前アップルCEO、スティーブ?ジョブズ氏死去 米電子機器大手アップルの創業者、スティーブ?ジョブズ氏が死去した。56歳。ジョブズ氏は体調不良を原因に8月に米アップルの最高経営責任者(CEO)職を辞任していた。 ジョブズ氏は1976年にアップルを共同創業し、パーソナルコンピュータ「Apple」や「マッキントッシュ」などを発表、同社を世界的な企業に押し上げたが、社内的な対立で85年に退社。86年に設立したピクサー?アニメーション?スタジオは、多くのヒット作を出して、世界屈指の映像制作会社となった。 97年、経営悪化で苦しむアップルの経営トップに復帰し、2000年には最高経営責任者(CEO)に就任した。復帰後は斬新なデザインのパソコン「iMac」を大ヒットさせ、携帯型デジタル音楽プレイヤー「iPod」で音楽事業をパソコンと並ぶ事業の柱に育てるなど、業績を急回復させた。 その後も、07年に発売したスマートフォン(多機能携帯)「iPhone」、10年のタブレット型情報端末「iPad」と、革新的な製品を次々と世界に送り出し、同社をパソコン大手から、デジタル家電やメディア配信事業を含むIT企業の雄へと変貌させた。11年4~6月期決算では売上高と最終利益で過去最高を更新、アップルは株式時価総額で世界最大のIT企業となった。 一方で、04年に膵臓がんが発覚。半年程度の療養後、仕事に復帰したものの、11年1月から再び病気療養で休職し、8月にはCEOを辞していた。