Windows 7とWindows 8の比較

Eメール 印刷 PDF
アンドロイド pc は開花するか──。NECの「LaVie Touch」は、同社の個人向けPC“LaVie”シリーズに新たに加わったWindows 7搭載の中華pad おすすめ だ。 タッチ操作で手軽に使えるIPS方式の10.1型ワイド液晶ディスプレイを搭載したタブレットスタイルの本体に、ドッキングステーション(マルチステーション)へ装着することでノートPCのような感覚でも使用できる「2Wayスタイル」が特徴となる。今回は2011年PC秋冬モデル LT550/FSの試作機で、性能や使い勝手を検証していこう。 本体サイズは263(幅)×183(奥行き)×15.8(厚さ)ミリ、重量は約729グラムだ。意匠や質感、イメージはまったく似ていないが、初代のiPad 3Gモデル(同242.8×189.7×13.4ミリ、約730グラム)にそこそこ近い値で、重量の負担をあまり気にせず手軽に持ち出せる携帯性を備えている。 裏面に搭載するリチウムイオンバッテリーは容量34ワットアワーで、公称のバッテリー動作時間は約10時間となっている。バッテリーはパック式で、簡単に着脱できる点はスレート/タブレットデバイスとしては珍しい。単体で10時間と長時間動作するが、オプションの予備バッテリーを用意すれば1つめのバッテリーがなくなっても間を空けずに連続して利用できるし、バッテリーが劣化したりトラブルが発生した場合に、バッテリーのみの交換で済むメリットもある。 ACアダプタは41(幅)×93(奥行き)×27(高さ)ミリ、重量はケーブル込みで約220グラム。こちらは同社製のモバイルノートPCのそれと同等クラスでそこそこコンパクトだ。できればACアダプタはあまり携帯したくないところだが、泊まりがけの出張やレジャーなどで持ち出さざるを得ないときでも、さほどかさばらずに済む。 また、NEC独自の節電向けツールとして「ピークシフト設定ツール」もプリインストールする。指定の時間帯(電力需要が高まる時間帯など)にACアダプタからの供給を止め、バッテリーで動作させるよう自動的に制御してくれるので、ユーザーが強く意識しなくても節電効果が得られるのがポイントとなる。 2011年夏の計画停電などは2011年10月現在は回避されたものの、電力問題については今後も予断を許さない。手軽に実行できるこのような機能は、PCに詳しくはないユーザーにも安心だ。 ●「いつものPCスタイル」での利用を可能にするマルチステーション 本製品には、この本体と組み合わせて利用する「マルチステーション」と呼ぶ専用のドッキングステーションと、ワイヤレスのキーボードとマウスが標準で付属する。このマルチステーションは、本体の充電機能、2基のUSB 2.0ポート、DVDスーパーマルチドライブを搭載しつつ、本体のスタンドとして機能するもの。ワイヤレスのキーボード、マウスと合わせて、普段使用するPCと同じ感覚で使うことができる。 タブレットデバイスは、外出先や移動中などにおいて気軽に持ってタッチ操作でWebブラウズやデジタルコンテンツを楽しめる利点があるが、じっくりと文章を作成したり、動画や映像の編集?管理を行うといった細かい作業は少し難しい。そういった用途で使いたいなら、別途Bluetoothなどの外付けキーボードやケースなどを使って、ユーザー自身が工夫する必要が生じる。 Windows 8、メモリー使用を削減 - 7世代以前のハードウエアにも対応 デスクトップPCからネットブック、タブレットまで、幅広いハードウエアでの動作が想定されているWindows 8。その実現には効率的なメモリー使用が求められる。Building Windows 8で10月7日に公開された「Reducing runtime memory in Windows 8」でBill Karagounis氏が、Windows 8においてOSのメモリー使用を縮小する取り組みについて説明している。 Karagounis氏によると、Windows 8は開発スタート当初から「Windows 7と同じシステム要件」を目標の1つとしていた。Windows 7世代のハードウエアはもちろん、Windows 7リリース時よりも前に存在したハードウエアにもWindows 8がインストールされることを予想してパフォーマンステストを行っている。この目標を達するためにはWindows 8の新機能がスムーズに動作するように、既存機能が使用するメモリーを削減する必要がある。以下は、Steven Sinofsky氏が3年以上使用してきたネットブック(1GB RAM)にWindows 7 SP1とWindows 8をインストールし、アイドリング時のタスクマネージャーを比較したもの。Windows 7がCPU使用率5%、メモリー使用量404MBであるのに対して、Windows 8はCPU使用率が1%、メモリー使用量281MBである。 なお、デバイスマネージャーでディスプレーアダプターを無効にしてWindowsだけのメモリー使用により近づけた場合、Windows 8はアイドリング状態でメモリー使用量が200MB以下に収まるという。 Windows 8で採用されたメモリー使用削減の様々なテクニックの中から、Karagounis氏は、メモリー?コンバイニング、OSサービスの変更、細かな優先順位付けなどを紹介している。 メモリー?コンバイニングは、通常の動作時にWindowsがシステムRAM全体のコンテンツをチェックし、複数のアプリケーションによるコンテンツの重複があれば、1つのコピーを維持して残りを解放する。OSサービス変更は、常時動作するOSサービスの見直しだ。これらはアプリケーションが使用できるメモリーを圧迫する原因になるため、13個のサービスをマニュアルスタート、またはデバイスの接続やネットワークアドレスの存在がスタートの引き金になるオンデマンド?モデルに変更した。例えばプラグ&プレイやWindowsアップデートはオンデマンド?スタートになる。最後の細かな優先順位付けは、アプリケーションやシステムコンポーネントによってメモリー割り当ての優先順位を付けるスキームの改善だ。これによりWindowsがより的確に維持?解放を判断できる。 また、タブレットのようなMetroスタイルのユーザーインターフェイスで使われる種類のデバイスでは、必要にならない限りデスクトップ環境用のOSコンポーネントをイニシャライズしない。これにより、現時点でメモリー使用をおよそ23MB削減できるという。 もっとも、そういう周辺機器を選ぶことも楽しいという人はいるだろうが、ライト層にとって情報収集の手間や追加コストが発生するのは喜ばしいものでない。実用性を考え、本体にピッタリフィットする純正品が標準で付属している点──これがライト層に向けたLaVie Touchの大きなアドバンテージだ。 付属のワイヤレスキーボードは、主要キーで17.5ミリの正方キーピッチを確保するコンパクトサイズのものを採用する。キーボード、マウスともに小型のUSBレシーバー1つで利用できる2.4GHz帯無線のワイヤレス仕様となっている。 キーボードは、6段配列のうちの最下段に小さめなキーが多く、特にカーソルキーの上下キーは縦サイズが7ミリほどに縮められているのが使いにくい。キータッチは少し反発が強いゴムのような感触で、薄型だけに入力すると全体的に若干のたわみを感じる。スリムでコンパクト、本体のサイズとデザインにマッチしているのはよいのだが、“いつものノートPC感覚でも使える”とするならば、もう少し余裕のあるサイズのキーボードを標準で採用してほしかった。 マルチステーションに本体を装着すると、画面の角度は約109度で固定される(角度調整は行えない)。表面はノングレアで、かつIPSパネルのため、外光や天井の照明などの映り込みは気にならず、多少画面の正面から位置をずらして使用する場合も視認性に問題ない。ただし、姿勢に応じて画面の角度調整が容易にできるノートPCに慣れていると、こちらも若干の違和感と不便さを感じるのは否めない。 ともあれ、そこまでうるさく要求するほどキーボードの利用頻度が高いのであれば、最初からノートPCを導入する方がよい。どちらでも使える、2WayスタイルのタブレットPCにおけるオプションとしてはこのくらいがちょうどよいのかもしれない。 ●IPS方式の広視野角液晶ディスプレイを搭載 液晶ディスプレイのサイズは10.1型ワイドで、画面解像度は1280×800ドットとなる。LEDバックライトを搭載し、視野角の広いIPS方式のノングレアパネルを採用している。ノングレア表面のため発色の派手さや鮮やかさはグレア/光沢型より控えめだが、タッチ操作しても指紋や皮脂の付着が目立たないのは好印象。輝度は十分高く、視野角も上下左右とも十分に広いので、縦表示でも横表示でも視認性も良好だ。 また、4ポイントのマルチタッチに対応したタッチセンサーを搭載し、指で画面に直接触れて行う“タッチ”操作に対応する。センサーは静電容量方式で、指でのタッチ操作のほかに別売りのタッチ/スタイラスペン(ワコム「Bamboo Stylus」など)も使用できるようだ。画面の横位置/縦位置の切り替えは、内蔵する加速度センサーによる自動切り替えのほか、本体の回転ボタンでも切り替えられる。 タッチ操作での使い勝手を向上させるソフトウェア「ExTouch」をプリインストールするのも特徴だ。ExTouchは、画面の端に常駐してコピー/カット/ペーストやウインドウ切り替えなどを行うボタンを装備するほか、プログラムの起動や設定項目にアクセスするランチャー機能、タッチ操作でもウインドウの最大化や最小化操作を違和感なく行えるようウインドウのタイトルバーやボタンを大きくする機能、そしてソフトウェアキーボード機能などが利用できる。 ソフトウェアキーボードはWindows 7にも標準搭載されているが、ExTouchは携帯電話でなじみのあるテンキースタイルのキーボード、さらにフリック入力にも対応する。スマートフォンのように右手で持ち、そのまま右手の親指でフリック入力する──のはさすがに難しいが、両手で持てばOKだ。親指のみで入力できるのが意外に使いやすく、感心した。 また、プリインストールするオフィススイート「Office Home and Business 2010」の手書き操作に便利なOfficeリボン(タッチタブ)を独自に搭載する。こちらで、タッチの操作性を生かした手書き線や手書き文字、マーカー機能などが利用できる。 タッチ向けのソフトウェアには電子書籍リーダー「Book Live Reader」、タッチ操作でゲームや壁紙作成などが楽しめる「Microsoft Touch Pack for Windows 7」などもプリインストールする。